<2024年> 外務省の日本NGO連携無償資金協力による事業

メータオ・クリニック支援の会は2022年に、新型コロナウイルス感染症に関する日本NGO連携無償資金協力事業を行いました。現在再び、日本NGO連携無償資金協力事業 として、「タイ国ターク県におけるミャンマー人移民への保健医療サービス強化事業」を行っております。

プロジェクト概要

活動の背景

タイ国には従来多数のミャンマー人移民が居住しており、タイ国労働省の労働者登録システムによると、ミャンマー人移民労働者数は、新型コロナウイルス感染症対策で行われていた入国制限の撤廃、ミャンマーの長期化する政治的、経済的混乱などを受け、2022年12月には198万人に達した。タイ国は移民労働者に対する保健医療政策を進めてはいるものの、貧困や医療保険制度、言語の問題などにより、ミャンマー人移民の公的保健医療へのアクセスは限定的である。そのため移民への保健医療支援はミャンマー人移民自身のコミュニティ、国際機関や国際NGOなどが担っているが、近年の移民の増加に伴い、人的資源、医薬品を含む医療物資、衛生用品等の不足に拍車がかかっている。

そのため本事業では、ターク県でミャンマー人移民が受けられる保健医療サービスを強化することによって、長期的には同地域のミャンマー人移民のユニバーサルヘルスカバレッジが改善することを目指す。

プロジェクト目標

タイ国ターク県におけるミャンマー人移民への保健医療サービスが強化される。

事業地

タイ国ターク県4郡(メソト郡・ポプラ郡・メラマ郡・ターソムヤン郡)

対象者

タイ国におけるミャンマー人移民、医療スタッフ、移民学校生徒、コミュニティボランティアなど。

事業期間

2024年3月11日 〜 2025年3月10日 (1年間)

活動資金

総事業費  50,239,273 円

活動内容

1 タイ国ターク県における保健医療従事者の育成、再教育
コミュニティヘルスワーカーなどの育成トレーニング、看護および公衆衛生インターンシップ、再教育のためのワークショップなどを行う。

2 ミャンマーミャンマー人移民コミュニティに対する保健衛生教育
全移民学校での歯科衛生教育と歯科スクリーニング、労働者団体など移民コミュニティに対する性と生殖に関する健康と権利の教育を行う

3 タイ国ターク県の保健医療施設キャパシティ強化活動
基本的保健医療施設として満たすべきチェックリストを作成した上で、必要な医療器具、医薬品、水と衛生にかかわる物資などを提供する。

活動の様子

移民学校での歯科スクリーニング

移民学校での歯ブラシの配布

ミャンマー人コミュニティでの健康教育

医療団体に対する医療器具などの提供